従業員の権利が見直され、「働き方改革」が声高に叫ばれる昨今。全国的な人材不足も相まって、従業員満足度をこれまで以上に重視するようになった企業も多いのではないでしょうか。
では、この従業員満足度。どのような要素で構成されているのでしょうか?
待遇面?やりがい?それとも・・・?今回は、そんな従業員満足度についてイチから見直し、実際の改善例もご紹介していきます。
従業員満足度の中身。大別すると・・・
まず従業員満足度を構成する要素について大きく分けると、下記の4項目となります。
・会社に対する満足度(企業文化や理念・ビジョン)
・仕事に対する満足度(業務の内容、やり甲斐)
・職場に対する満足度(周囲との人間関係)
・待遇に対する満足度(給与や休日、福利厚生、社内環境など)
従業員満足度、という「指標」についてはあまり意識してこなかった方も、ある程度イメージが沸く項目かと思います。
ただ、「退職者が多いから、給与を上げてみる」「従業員のモチベーションが低いから、自社ブランディングに力を入れてみる」など、曖昧な根拠で場当たり的な改善施策を打つわけにもいきません。
そこで、これらの項目を総合的に数値化することで、改善施策の明確な方向性を示してくれるのが、従業員満足度(ES)というわけです。
会社に対する満足度の改善施策事例:ユーザーの声を紹介する社内報
まず、こちらはゲーム会社の例。毎月、ユーザーから届いた声を紹介する社内報を作成し、自分たちの仕事がどのような影響を与えているのか周知することで、自社ブランディングの向上を図っています。
さらに、「今月はこんな特集です」というコミュニケーションとともに全社員に手渡しで届けることで、楽しんで読んでもらえるよう工夫をしているようです。
仕事に対する満足度の改善施策事例:社内求人サイトの導入
ある大手IT企業では、社内で部署ごとの人材募集を行う求人サイトを導入。従業員の希望に応じて、適材適所の部署に移ることのできる仕組みづくりを行っています。また、求人情報の公開によって他部署のことをより知ることができ、部署間のコミュニケーションが活性化したという副次的効果も。
職場に対する満足度の改善施策事例:コミュニケーションを促進する補助金制度
こちらも、IT企業の事例。過去に一緒に飲んだことのない、他部署の社員と飲みに行くと補助金が出る制度を導入。部署間を超えたコミュニケーションの活性化で、社内の円滑な連携を後押ししています。
待遇に対する満足度の改善施策事例:24時間OKの社食制度
こちらは、企業の特色に合わせた施策例。社員のほとんどが24時間シフトで働く航空会社では、食事をコンビニやカップラーメンで済まさざるを得ない環境になっていました。そこで設置型の社食サービスを設けることで食生活が改善され、従業員満足度の向上につながっているようです。
待遇に対する満足度の改善施策事例:手軽に導入!空間緑化
もう1つ、今や多くの企業が導入するオフィス環境の改善施策のこちらもご紹介。観葉植物を設置し「緑化」の空間とすることで、インテリアとして“働きたくなるオフィス”に変えてくれるだけでなく、リラックス効果や集中力アップの効果もあるのです。
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まとめ
このように、多くの会社でそれぞれの課題に合わせたさまざまな改善施策がおこなわれています。
ただし、もちろんただ真似すれば効果が出るわけでもありません。アンケート調査等により従業員満足度を項目ごとにしっかり洗い出し、自社の特色に合わせた根拠ある施策を実行していきましょう。