母の日、結婚式のブーケ、誕生日プレゼントなどプリザーブドフラワーは様々なところで活用できます。プリザーブドフラワーの作り方を身に付けることで、自分らしさを生かせるプリザーブドフラワーを作ることができます。
プリザーブドフラワーとは?
プリザーブドフラワーとは、「特殊な加工が施された長期間保存が可能な花」のことです。
新鮮な生花を特殊な液に浸して水分を抜くことで、美しい状態のままで長期間保存が可能になったのです。
今ではプレゼントの定番にもなっていますし、結婚式のブーケをプリザーブドフラワーに加工してアフターブーケとして長期間鑑賞を楽しむことが出来ます。
プリザーブドフラワーのメリット
- 水を与える必要がないので管理に手間がかかりません。プレゼントに贈っても、相手に負担をかけることもないのでおすすめです。
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生花と比べても見劣りがなく、美しさは生花と変わりがありません。
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長期的に保存が出来て長持ちします。花が枯れてしまうとガッカリしてしまいますが、プリザーブドフラワーなら枯れる心配がないのでストレスも感じません。
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花粉の心配がないので花粉アレルギーの人にも安心です。
このようにプリザーブドフラワーには生花ではなかなか難しい保存問題をクリアしながら、生花と同じくらいの美しさが魅力的なのです。
ドライフラワーと何が違うの?
ドライフラワーもプリザーブドフラワーも花を乾燥させているという点では共通しています。
しかし、この2つには大きな違いがあるのです。
ドライフラワーについての知識
ドライフラワーは、花を乾燥させるのみの製造過程です。
いくつかある製造方法からドライフラワーを作っています。
一般的なドライフラワーの作り方
- ハンギング法
風通しの良い場所に花を吊るして自然乾燥させます。 -
ワイヤリング法
茎にワイヤーを通して乾燥させます。 -
ドライインウォーター法
少量の水に花を1~2週間程度挿して乾燥させます。
乾燥させるだけでOKなので費用や手間をかけずに誰でも簡単に出来ますし、チャレンジしやすいという面ではメリットと言えるでしょう。
一方でドライフラワーにはこんなデメリットがあります。
- 生花に比べて色の鮮やかさに欠ける
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数か月で退色してしまうので長持ちしない
アンティーク系が好きなど好みによっては、ドライフラワー派の人もいるかもしれませんが、退色が早く進むことは大きなデメリットとなってしまいます。
ドライフラワーとプリザーブドフラワーの違いとは?
プリザーブドフラワーは、専用の液を花に浸してから自然乾燥させています。この専用液を浸すことで生花と同様の鮮やかさや、柔らかさを実現しています。また花の色も加工できるので、色を濃くしたり調整も出来ます。
専用の液が必要なので、作るのはドライフラワーの方が簡単だといえます。しかしプリザーブドフラワーはドライフラワーに比べてこんなメリットがあります。
- 生花とも見劣りのしない色鮮やかさと美しさがある
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耐久性があり長期間保存が出来る
作るにしても購入するにしてもプリザーブドフラワーの方が費用が高くなってしまいます。
しかし、品質面を見れば断然プリザーブドフラワーの方がオススメです。ドライフラワーの寿命はとても短いですが、プリザーブドフラワーはちゃんと保管すれば3~5年長持ちさせることも可能なのです。
プリザーブドフラワーの作り方と必要な材料
プリザーブドフラワーは、自分でも作ることが出来ます。
基本的な作り方
- 生花の茎を2~3センチ残してハサミでカットする。
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エタノールが入ったカップに生花を沈め、アルミホイルで落としぶたをして1日置く。
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別容器にグリセリンと水を2:1で混ぜインクを数滴加え、電子レンジで人肌まで温める。
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2で取り出した花の茎を3の液に浸し、3~5日ほど吸水させる。
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花を取り出しエタノールですすいだ後、キッチンペーパーなどに包み花の水分をとる。
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乾燥剤の入った容器に入れて、約2日間かけて完全に乾燥させる。
上記の作り方で作るのに自信がない方や初心者の方には、手作り専用キットもあるのでそちらを使ってみましょう。
完成したプリザーブドフラワーを応用するとこんなものも作れてしまいます。
ブーケ
プリザーブドフラワーの短い茎の真ん中部分にワイヤーを通し、真ん中で折りたたんでねじると茎が作れます。花首が折れてしまわないよう、花の下部分にもワイヤーを通しておきましょう。これをいくつも作って、花束のようにまとめてテープでしっかり巻いて固定すればブーケが完成します。
コサージュ
お好みのプリザーブドフラワーの花の根元部分にワイヤーを通して、ワイヤーを半分に折りたたんで茎部分にグルグル巻き付けます。
ワイヤーと茎を包むようにテープを巻き、長さを10cmに切り揃えます。
ワイヤリングした花をまとめてテープで巻きリボンを飾ればコサージュが完成します。
リース
お好みのプリザーブドフラワーの茎をカットします。
お尻部分にグル―ガンをつけて、リースベースに置きグル―が固まるまで指で押さえます。
一周つけ終わったら完成です。
お好みでリボンやフローラルテープも用意すると良いでしょう。
これならお子さんとも楽しく作れそうですよね。
プリザーブドフラワーを作る時、重要なのが何といっても生花選びです。
生花を選ぶ時は以下のようなポイントを参考に選んでみてください。
- 新鮮でみずみずしい生花
- 葉がピンとしていてしおれていないもの
- 花びらが肉厚でハリがあるもの
- 花にキズがないもの
これらのポイントを押さえた生花を選べば、きっと素敵なプリザーブドフラワーを作ることが出来ますよ。
プリザーブドフラワーの保管方法
花の美しい姿をそのまま維持できることでプリザーブドフラワーに加工する方が多くいますが、正しい保管方法を知っておくことで、長い間キレイな状態で花を飾っておくことができます。
保管に適した状態を維持すると、その分長持ちする年数も変わってきます。良い状態で保管するには、以下のことに気をつけましょう。
- 直射日光の当たる場所には置かないこと
プリザーブドフラワーはインテリアにもなるので、日の当たる窓辺などについ置いてしまいがちですが、直射日光が当たったり、高温になる窓辺に置くことで劣化してしまいます。
窓際などには置かずに、日当たりの弱い廊下や、暗い場所に置いて楽しみましょう。
他にもスポットライトなどの人工的な光で色あせを引き起こす場合があるので、強めのライトにも注意してください。
- 高温多湿に注意
プリザーブドフラワーに良い環境とされるのは、温度が18度から22度で、湿度が30%から50%だと言われています。
特に日本の環境では、梅雨時期になると湿度が高い状態が続きがちになります。
年中同じ環境で管理することは難しいですが、お菓子や乾物の袋の中に入っているシリカゲルなどの乾燥材を使用することで安定した湿度を保つことができるので、プリザーブドフラワーには良い環境となります。
急激な温度変化のある場所だったり、湿度の極端に低い場所では、プリザーブドフラワーが乾燥しすぎて割れてしまったり、ひびが入ってしまうことがあります。
冷房なども直接当たらないように気をつけましょう。
- 害虫が付いてしまう
プリザーブドフラワーは生きた花を加工するということもあって、高温多湿な環境に置いていた場合に、虫が付くことが稀にあります。
虫などが付いてしまった場合は、早急にはさみなどで切り取りましょう。放置することで、虫が増殖してしまう恐れがあるので早めの対処が重要です。
- プリザーブドフラワーを長く飾るにはケースを使おう
プリザーブドフラワーをできるだけ長持ちさせたいのなら、ケースに入れて保管した方が良いでしょう。
もちろん、そのまま飾って楽しんでもきれいですが、ケースに入れることで直接冷房などの風が当たることもなくなり、さらに乾燥材を入れておくことで、湿度も適温に維持できます。
さらにホコリや虫からも守ることができるので、キレイな状態が維持しやすくなります。できるだけ長持ちさせたいのであれば、ケースに入れて楽しむようにしましょう。
プリザーブドフラワーを作る時と飾る時の注意点は?
プリザーブドフラワーは、新鮮な花で作ることで、キレイな状態を維持できます。肉厚でハリがあり、ガクなどに傷の無い花を選んで作りましょう。
初めてプリザーブドフラワーを作るときには、初心者キットを使うと必要な道具がすぐに揃うので便利です。
プリザーブドフラワーを作る時の注意点
作る時に注意することは、花を染める時にしっかりと花を浸すことです。
いくつかの花を同じ容器に入れて染めますが、花を詰め過ぎると潰れてしまうので、容器に均等に花を積めて染めます。
花を詰めた容器もしっかりと密閉することで酸化を防げるので、完成度が高くなってきます。
花を乾燥させる時は、半日程度は自然乾燥させたのちに、素早く乾燥させる方法もあります。ドライヤーで風を当てたり、食器乾燥機などを利用しても乾燥させることができます。
ですが、ストーブなどは直火になってしまうので、燃える可能性があります。他にも電子レンジなどでも燃えてしまうので、十分に注意しましょう。
乾燥させる際には必ず換気をしながら作業すると良いですよ。
飾る時の注意点
プリザーブドフラワーは湿気に大変弱くなっています。なのでトイレなどの水がかかってしまう可能性のある場所に飾るのは、あまりお勧めできません。
もし飾りたい時には、ケースなどで密閉されている物以外飾らないようにしましょう。
プリザーブドフラワーは人工的な染色が施されているので、湿気などによって色移りする可能性があります。
飾る時はカーテンや壁紙が触らない位置に飾りましょう。
さらに直射日光でも劣化してしまうので避けましょう。
どんな場所でも飾れる方法は、アクリルや瓶などの容器に入れて飾ると、色移りや湿気を気にすることなく飾れます。
ケース内にシリカゲルなどの乾燥材を入れておくと湿気を防ぐこともできます。
プリザーブドフラワーにホコリが溜まってしまった場合は、布などで擦ると色が落ちてしまうことがあります。
筆などの柔らかいもので払うようにすると、きれいにホコリを落とすことができます。
いかがでしたでしょうか?プリザーブドフラワーの簡単な作り方から保存方法までご紹介させて頂きました。
プリザーブドフラワーは購入することも出来ますが、道具や材料を用意すれば自分でも簡単に作ることが出来ます。
ぜひ、プリザーブドフラワーを手作りして、お祝いにプレゼントしてみてください。