独特な気根の形状と、鮮やかな緑色の葉がとっても可愛らしいガジュマル。別名「多幸の木」とも呼ばれ、縁起物としても知られています。
このガジュマル、メディアなどでは小さいサイズのものを見かける機会が多いかもしれませんが、実はとても成長スピードが早い種類で、自然の環境では樹高20メートルを超えるものも少なくありません。
室内で育てる場合、あまり大きくなりすぎると困るケース、あるいは小さく可愛らしい姿のままでインテリアとして飾りたい、という方も多い事でしょう。
そこで今回は、ガジュマルを大きくなりすぎないように育てる剪定のテクニックを紹介します。
ガジュマルを大きくしたくないなら、「剪定」を。
植物のサイズを保つためには、枝を切って手入れを行う「剪定」の作業が必要となります。
使用する道具は、剪定用のハサミやナイフと、切口に塗る癒合剤。癒合剤を使用するのは、切口から菌が侵入するのを防ぐ目的です。
ガジュマルの剪定にあたっては、加えて手袋も用意しましょう。ガジュマルの樹液は毒性が低いものの、肌がデリケートな人が触れるとかぶれてしまう恐れがあるからです。
さて、ここからは実際の剪定作業の紹介。まず剪定には、大きく分けて3つの種類があります。
1つ目は、密集している枝や葉の数を減らし風通しを良くする「すかし剪定」。2つ目は、枝先や新芽部分を均一の長さに切り取り形を整える「刈り込み」。3つ目が、枝を途中で切って大きさを整える「切り戻し」です。
今回はガジュマルのサイズを保つことが目的なので、「切り戻し」の方法で行います。
育っている枝を切り落とすことに不安を感じるかもしれませんが、ガジュマルは枝を切ってもすぐに再生する生命力の強い植物。多少失敗しても簡単に復活するので、気負わずにやってみましょう。
剪定する枝は、まず真上に伸びる枝。樹高が高くなることを防ぐために、必須と言えます。
次に、内側・外側に大きく伸びている枝は全体の長さに合わせてカット。枯れている枝や重なり合っている枝の片方は、根本から切り落としましょう。さらに幹の根本から生えている枝を切り落として、カット作業は終了です。最後に、剪定した切り口すべてに癒合剤を塗って雑菌の侵入を防ぎましょう。
ここまでは基本の剪定作業を紹介しましたが、ボサボサに枝が伸びてしまった場合や、害虫や日光不足により元気がなくなってしまった場合は、太い幹以外の全てを切り取って「丸坊主」にするのも1つの手段です。
前述の通りガジュマルは生命力が強い植物なので、丸坊主の状態にしてもすくすく伸びるのです。ただし、とはいっても多少のダメージを受けてしまうのが剪定作業。丸坊主にする場合は、育ちやすい時期に合わせて4〜7月に作業を行い、また日光や肥料をしっかり与えて、復活しやすい環境を整えてあげるようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。ガジュマルを小さいサイズのまま育てる場合は、定期的な剪定作業が必要です。初心者の方でも簡単に作業できるので、ぜひ試してみてください。